物忘れ・認知症36

 日本の認知症人口が三百万人を超え、更にこれから四十年の先にはWHO予測では約二倍に増えるということです。誰でも認知症という地雷原を渡ってあの世に向かって毎日歩んでいかねばならないのですね。
 抑鬱・多動・徘徊・妄想・幻覚・介護抵抗・叫声・異食・昼夜逆転といった認知症のドツボに嵌まりたくない、しかしそのリスクはお迎えがくるまでの間いつもあると考えると、そう簡単にはいきそうもありませんね。長寿期間も良いことの連続で過ごそうと思ったら油断はできません。

シルバー世代を ゴールデンエイジに

 昨年秋、七十歳のラインを越え、自他ともに認めるシルバー世代となった今、いかに認知症とならないで、とりあえず百歳まで、認定も取れたNPO「健康生活推進会」活動を中心に世のため人のためになる活動もしつつ楽しい毎日を続けてゴールデンエイジとして三十年を過ごしていけるかは、人ごとではありません。まさに自分の問題です。
 そこで今回は、私が認知症にならないようやっていることをご参考になればと、ご紹介方々、認知症の問題を実践的にご一緒に学んでみたいと思います。

人間は植食動物

 命の元は食べ物という原点に立ち、人間は肉食動物ではない、もともとは植食動物との自覚でヒトの食性を守りつつ、腸の温度を下げて免疫力を低下させる冷たい物を避け、微量栄養素の総合サプリメントの力を借りたり、蛋白質は温かい豆腐や納豆、味噌、発芽玄米ご飯などの植物性蛋白食品などでしっかりとり、新陳代謝を活発にして老化をできるだけ克服していくというのは、特に認知症問題に限定しなくても当然のことという前提で考えます。

軽度認知障害の内に       対策を

 新しいことを覚えられない・思い出せない「記憶障害」、自分の置かれた状況を飲み込めない「見当識障害」、認識するための手段としての目も手も働いていながら脳の働きがまともでなくて対象物をうまく認識できない「失認」、手足に運動障害があるわけでないのに、動作がうまいことできない「失行」、一般的に認知症のあらわれとされるこれらのトラブルは、脳の担当エリアの病的障害と考えられています。
 脳のどこが壊れるとどういう障害があらわれるかの研究は脳科学の立場からは、かなり高度に進められています。
 壊れ方も程度があるはずです。普通は、軽度認知障害を通過して、次第に深刻化していく経過をたどるのでしょう。もの忘れで少し困る程度で、それ以外の認知症症状が見られない軽度認知障害の程度かな? と思われた時には、手遅れになる前に、そんなこともあるかもしれないと早めの対応をお勧めしています。
 私があと三十年の間に、本格的認知症にならないように、頼りにしているノンリスクの方法の一つがフィジオスキャンです。

認知症は脳の病気

 脳表面の大脳皮質は、大きく分けると、頭頂葉、後頭葉、側頭葉、前頭葉になります。
 頭頂葉は様々な感覚情報を受け持ち、その統合と処理もしているので人や物の識別、空間の把握、計算などもしています。ここがうまく働けなくなると失認と失行が起こります。
 後頭葉は視覚情報が集まるところで、形や色、動きも認識しています。
 側頭葉は耳からの音声情報を受け止めて統合処理しているので、言葉もここで理解しています。
 前頭葉は、頭頂葉・後頭葉・側頭葉が処理した情報をもとに、判断・思考・推測など一段と高度な活動をして感動・共感などいわゆる「心」の働きも担当しています。また、ここは全身の運動の指令や言葉を発することも担当しています。
 これらは脳表面の問題で、脳はそれらに包まれて脳幹部があります。脳を顔面に平行してスパッとカットして見た脳の断面図には、「大脳基底核」「視床」「視床下部」などがあらわれます。「大脳基底核」には「尾状核」「側坐核」などがあり、脳を顔面に直角にスライスした脳の断面図には「視床」の他、「扁桃体」「海馬」などもあらわれます。正中線でスライスすると、「脳下垂体」「視床下部」「小脳」などがきれいにあらわれます。
 認知症は脳の病的異常と捉えれば、これらのパーツ、パーツのつながり、全体の調子の悪さが次第に高じて本格的な認知症になっていくはずです。
 脳下垂体に血液脳関門がないことから、その部分がどうということのない腸内由来の細菌やウイルスに感染したりするのも、もし脳内血流が順調にいっていればリスクはかなり低くなるはずです。
 脳の血流の順調・不調やパーツごとの好不調を詳しく調べられるドイツ波動医学由来のロシア製のフィジオスキャンという道具を使うと、自分で自分の脳も詳しく調べられるだけでなく、自信が持てるところまでの調整も時間をかけて心ゆくまですることができます。
 これぞ軽度認知障害の始まりかと思われる段階では、かなり有効のはずと期待できる頼もしい手段です。熱海の「せせらぎ」には三台置いてあり、お泊まりの方は無料で自由に使えるようになっています。

 誰でも簡単に 操作できる フィジオスキャン

 まずは、調べられる約三百ヶ所から脳に関連する約二十ヶ所を選び出します。
 そこでフィジオスキャンを作動させると、超音波が自分に向けて出され、耳につけたレシーバーで受けて波調変換され、指定部署である脳の動脈・静脈といった血管やパーツごとに共鳴させて反応を調べ、六段階に評価されます。調子がおかしいところは低い評価が画像であらわれるので、そこを良くしようとマウスをクリックしているうちに、狙った箇所が改善されて高評価が得られるようになってきます。かなり低い評価のところは繰り返しの時間が費やされるので、それなりの時間が必要ですが、粘り強く繰り返しているうちに画像上トラブルは検
出されなくなり、それは実体的にも問題が解消されたことの反映だというのですから頼もしい限りです。
 始めるとゲーム感覚で夢中になり、3〜4時間はあっという間に楽しく過ぎます。ご縁を感じられるあなたも是非どうぞ。