物忘れ、認知症C

将来は再生医学、今は新陳代謝

お年のせいでしょ

 「物覚えが悪くなった」、「物忘れをよくするようになってしまって」と嘆いていたり、周りの人にそのことが気づかれると、たいてい「お年のせいで誰でもそうなるのよ、大丈夫よ」と慰められます。確かに加齢とともに起きやすい脳の萎縮で、物を覚える能力の記銘力や、覚えたことを保持していられる能力である記憶力は、年をとるとともに、ある程度落ちても仕方ないといわれています。
 呆けは大別すると脳血管性の呆けとアルツハイマー型の二つになるといわれますが、前者が呆けが来たという病識があるケースが多いのに、後者はその自覚もない場合が多いといわれます。
 しかし困ったことに、今のところ、加齢による記銘力・記憶力の低下と認知症の初期の記銘力・記憶力の低下とはきわめて区別がつけられにくいといわれます。かなりのスピードで進行しかねない病的認知症を早くから特徴をとらえ的確に対処したいものです。

早老早死はしたくない

 人類の愚かさと欲深ゆえの公害・戦争が絶えずの悪影響が回り回って、貧と病で打ちひしがれる人が減らない一方、高度経済成長の恩恵で、比較的便利で良い暮らしができている階層の中には、ますます長生きできる人も増えてきたご時世にはなってきました。その中には、元気でお孫さんの成長とかも含め、まだ将来に希望が持てる人がいますが、そういう人は幾つになっても、もっと生きていたいと思う人が殆どといわれます。
 が、そのように恵まれた人でも、認知症になって、ひどく呆けてまで命長らえたいと思う人もいないでしょう。もっとも既に呆けてしまっていれば、こういうこと自体考えられないのでしょうが…。

将来的には 再生医学に期待を…

 さて、このところ注目が集まっている幹細胞の研究の進化が、脳血管や脳神経細胞の実用的再生に応用が進むようになり、加齢とともに傷んだそれらの再生が簡単に可能になれば、脳血管が若返るだけでなく、既に脳梗塞を起こして失われてしまった脳神経細胞の再生もなされ、ホロニクス原理でその新生脳細胞に過去の記憶さえ宿るようになれば、呆けの悩みも最終的に解決できる時代が来るのではないかとの予感がします。
 今は切断されたイモリの尾部再生の原理の応用程度で、豚の膀胱の細胞外マトリックスを粉にして振りかけると、そこにその人の幹細胞が骨髄とか腹部脂肪などから、まず集まってきて、事故で失われたその人の指の再生が神経も含めて可能になった程度のレベルですが、これは時間の経過とともに当然研究者や医師を刺激し、脳動脈や脳神経の再生が垂涎のテーマとなり、世界の頭脳が激しい一番乗り競争で開発していくものと思われます。
 一説によると、このバイオテクノロジーは、庶民レベルでの実用化までは約30年程度かかる見込みといわれているとか。しかし、世界的競争に拍車がかかるようになれば意外と早くブレークスルーして実用化されると思うのは私だけではないと思います。
 島国根性の日本的視野の狭さの持ち主のチルドレン政治家による愚かしき事業仕分けの犠牲になることなく、思い切って重点的に研究費をつぎ込んで、京都大学の山中博士が切り開いたこの幹細胞実用化研究の応用で、日本が世界をリードしつつトップを走れるような役を担えるようになってもらいたいと強く願うものです。

今できることは 老化の先延ばし

 私のように既に高齢者といわれる年代に突入している者にとっては、その日が来るまで手をこまねいて約30年間も見ている訳にはいきません。まだ、呆けが本格的には来ていない今、すぐできることはすぐ始めて、血管の老化をできるだけ先延ばしにしたいものです。
 「せせらぎ」のフィジオスキャンでその人ごとの人体各部の波動状況を見ていると、脳実質の固有振動に異常低値が見られる人は、必ずといっていいほど、脳血管の固有振動にも異常低値があらわれています。
 昔から「老化は血管から」といわれているのは、こういうことか、なるほどなと思います。血管の老化、詰まりの一番のもとは、酸化コレステロールだといわれています。これが脳血管の波動の数値を悪くしているなら、とりあえず、高波動の水を自分でつくって、ちょびちょびと1日当たり2リットル程度飲んでみるとか、「せせらぎ」でフィジオスキャンを自分で操って各自手間暇かけて当座の波動共鳴を良くする打開の手を打ってみるとともに、日常生活で食生活に気をつけ、本格的に血管の傷みを防ぐ方策をあれこれ講じ、少しでも本来の年齢の
血管に近づけるよう努めたいものです。

菜食中心の有利性

 よくいわれることですが、肉食が多い西洋人は心臓と脳の中間の頸動脈の粥状硬化が進みやすく、その一部が飛んで脳梗塞を起こすことが多いのです。
 学問は時代とともに進化しますが栄養学も世界最先端といわれるアメリカのハーバード大学で教えているのは、摂取タンパク質のうち動物性タンパク質は10%から15%程度に抑え、しかもその動物性タンパクもできるだけ四つ足のアニマルは避け魚にすべきだというものです。
 肉食が多いアメリカでかくの如しですから、日本の栄養士も前車の轍を見習うべき時が来たというべきでしょう。
 アルツハイマー病に特有の神経原線維変化は脳のアルミニウム蓄積でもたらされるタウタンパクの増加がもたらすことがわかっています。
 アメリカ・ユタ州でとれる古代杉を酸性水で溶かしミネラルが満遍なくバランス良くとれるというふれ込みの「植物性ミネラル」液が10年ほど前から、販売者が儲かりますという悪魔的ささやきで日本に上陸しています。この致命的欠陥はアルミニウムが吸収の良い形で多量に含まれていることです。自分が儲かるということになるとアルミニウムのこの有害性にはあえて目をつぶる人が多いのには驚くばかりです。しかし、天に唾をすれば自分に降りかかる伝で、愛用販売者の将来は早期アルツハイマーということにならないことを祈ります。

タンパク質と 脂質摂取の注意点

 脳血管性呆けは食事を菜食中心に切り替えることが第一です。タンパク質は大豆の発酵食と発芽玄米食をベースにしましょう。大豆発酵食の中でもお勧めは納豆と豆グルトの常食です。脂肪はごま油、大豆油など植物油中心ですが、必須脂肪酸といわれるアルファリノレン酸系統の油を日常的に摂るために、毎日大さじ一杯程度のエゴマ油、亜麻仁油やDHA、EPAなどの魚油を摂っておきたいものです。

新陳代謝を活発に

 あとは睡眠時に進行する新陳代謝を活発にして、ボロの血管をリニューアルする微量栄養素をできることなら毎食総合サプリメントで摂っておくことです。アルツハイマーが心配な人はビタミンB6が十分とれるタイプの総合サプリメント摂取が望ましいといわれています。幹細胞注入がまだ未来技術の今、自然の仕組みで早老化で既に動脈硬化の来た血管を、少なくとも年相応の若さを保った血管に戻すには固有振動の共鳴が起きるまで低波動を修正するか、新陳代謝を活発にするかしかありません。新陳代謝が活発かどうかを目で見えるところでチェ
ックするには、爪伸びのスピードを観察しましょう。活発ならば血管を含め、新陳代謝は活発と判断して良いでしょう。