健康セミナー健康講座

─ヒトはなぜ生活習慣病になるのか
高血圧再考B
─降圧剤はボケの元・腸内健康の重要性

降圧剤常用こそ 呆けのもと

 老親の介護をしている個々の医師に尋ねれば、降圧剤の常用は呆けを招くリスクが高いと、殆どの医師は実感しているので認めます。
 自分たちも必要なときは降圧剤を使いますが、自分と家族には常用はしない医師が圧倒的多数派といわれます。高い血圧でやっと脳の血が流れにくいところにも血流が確保されているのに、血管を拡張させたり降圧剤で血圧を下げれば、脳に酸素も十分に行き渡らなくなりますし、血流がゆるやかになるので、脳血管のあちこちに血栓がつまる多発性微小脳梗塞を招きやすくなります。
 そんな状態を常態化する降圧剤常用は呆けのリスクが飛躍的に増えるのは火を見るより明らかです。
 しかし、NHKで新ガイドラインを紹介するスポークスマンの医師代表は、この呆け増加必至という副作用には口をつぐみ、他のもっともらしい副作用を示すという手口で国民をだましにかかっています。
 たとえばカルシウム拮抗剤はほてり、動悸、むくみが起こり、アンジオテンシンU受容体拮抗剤は副作用があまりなく、ACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害剤の副作用は、空咳、血管浮腫、アルファ遮断剤は立ちくらみ、めまいなどと公表し、呆けを招くということにはことさら言及しません。口にチャック状況です。
 ただでさえ、薬の常用を嫌う傾向のある患者に、こんな情報を伝えたら、さらに薬嫌いが増え、自分たちはオマンマの食い上げになってしまいかねないから、というのは根拠なき下司の勘繰りでしょうか?
 しかし、まだ、降圧剤を当たり前のように飲まされて呆けてしまう前に、降圧剤常用は呆けのもとと覚えてピンチの時以外はできるだけ飲まないようにしたいものです。
 高血圧に対しては草食動物型の腸を持っているという自覚のもとに、栄養のバランスに気を配って血管の新陳代謝を活発にして動脈の年相応の若さを保つ、本誌のすすめるメニュー内容で毎日30分の運動という生活習慣の見直しで行きましょう。

スローステップ運動
楽にできる 効果大の運動

 前号では速筋を使わず遅筋だけで行うスロージョギングとバランスボールを使った立体ストレッチ運動をおすすめしましたが、室内でできる降圧効果抜群の運動としてスローステップ運動もご紹介しておきます。
 高さ20センチの踏み台に昇ったり降りたりする運動です。何かしゃべりながらできるくらいゆっくりとします。少なくとも毎日10分、これだけなら20分から30分はしたい運動です。

脳出血の原因
──動物性食品の 過剰摂取と 腸内酸性腐敗物

 脳卒中のもう一つのパターンの脳出血を招く400を超えるような極度の高血圧は心臓のポンプ力でつくられて起きるのではなく、脳動脈の血管壁内筋肉のケイレンで起こるのです。
 ヒトの腸は草食動物型で動物性食品の消化はもともと苦手なのですが、その腸内で魚や肉や卵が腐敗し、酸性腐敗物が腸から吸収され脳内動脈血管に達し、その血管壁内筋肉を攣縮させたことによる発作的な超高血圧で血管が破れて脳出血するのです。
 便秘が起きたとき、踏ん張るのも一時的に血圧を危険なほど上げてしまいますが、便秘は肉などを食べたときにも起きやすくなる人が多いのです。
 日常的高血圧が続くと、血管は傷み、破れやすくなることはあっても、心臓がつくる高血圧だけで血管が破れるということは、まず起きないのです。そんな生き物がいるとしたら、とっくの昔にこの世から淘汰されているはずです。
 高血圧学会のスポークスマン医師殿は、魚を盛んにすすめますが、刺身や寿司のような生で食べればバクテリアだらけで血が汚れ、煮たり焼いたりして食べても草食動物型の腸内では腐敗しやすいのです。
 ガスや大便が悪臭を放つほどなら、その悪臭の正体であるアンモニアガス・硫化水素ガス・インドール・スカトールなど腸壁が炎症を起こし、バリアが壊れたりビラン状になって出血が起きるほどになると、そこから腸内細菌の大量侵入を招きます。
 そうなると体内に入り込んだ腸内細菌やら腸内外ウイルスはリンパ液や血液の流れに乗って全身をめぐります。その手始めに、全身の動脈や静脈の血管の壁に巣食ってしまえば動脈硬化・高血圧のもとになります。

冷えた飲食物も 危ない

 腐敗しないようにと電気冷蔵庫の常用をしているうちに、食事のときに冷たい液体を飲んだり冷たく冷やした食物を食べる癖がつき、腸が冷えてしまう人も増えています。
 氷水や、冷やしたビールなどを多量に飲むのは大いに問題です。
 アルコールが肝臓に毒ということもありますが、冷えた腸から腸内細菌・ウイルスが肝臓に大量になだれ込むリスクを無視してはいけません。冷たいもの愛好者になったら、冷えた腸からは、やはり腸内細菌の大量侵入が起きます。
 高血圧が危険というなら、ここを論じるべきところ、そこは一切見ようともせず、お粗末な生活習慣見直しを申し訳程度にかかげ、見え見えで殆どのご老人に降圧剤という薬物常用をすすめる薬業メジャーとその手先の医師の群れは、日本民族をさらに滅亡の淵に追い込む魔の勢力と見るのは、見る方がおかしいのでしょうか?