免疫力を高める合宿O

熟睡でハッピーに

不眠疲れ

 よく眠れない日々が続いて、疲れがとれにくくなって困っているという人が案外多いようです。誰でも夜はぐっすりとよく眠りたいのですが、現代は悩み事も多く、なかなか神経が高ぶっている人が多いせいか、眠れないという人が増え、ついには眠剤に頼って眠るという人も意外なほど多いのには驚かされることがあります。
 睡眠導入剤は習慣性が強く、やめたいのにやめられないという悩みも増やしてしまいます。本質的に神経遮断剤ですから、明るいのに脳に光の信号が到達しなくなる、うるさいのに騒音が脳に到達しなくなるというわけで、薬が嫌ならホルミシスアイマスクと耳栓で対応すれば良いのです。
 寝付けないと、眠らないといけないと焦り、余計神経が高ぶって眠れなくなる人もいます。

カフェインの功罪

 たとえばカフェイン入りの飲み物、コーヒーとか、お茶とかを午後になって飲んだりすると、それで夜、うまく眠れない人とか、眠りが浅くなり、何回も目が覚める人もいます。案外、ご本人は、それが原因とは気がついていないことが多いのですが、疲れたとき、小一時間の昼寝の前にコーヒーを一杯飲んでおくと、さわやかな目覚めが得られることはありますが、午後以降、何杯も飲んでしまえば、特にカフェインに鈍感な人以外は、夜の睡眠に悪影響が出やすいのです。
 眠れなくなったときは、今まで眠れなくて死んだ人はいないと自分にいい聞かせ、眠らなくてはいけないという強迫観念から逃れるようにするのが良いと思います。眠れなくとも朝が来たら日光を浴び、その日は多少ボーッとしていてもいいから昼寝もしないで、適度の運動して頑張る。そうすれば、その晩はきっとうまく寝られる筈です。

睡眠前に 体温を上げる 高濃度炭酸ガス風呂

 良質な睡眠を得ようと思ったら、夜更かしは駄目です。熱海のお元氣食育養生所では、9時半になったらベッドに入ろうといっています。それは夜の10時から2時頃までのゴールデンタイムを眠って過ごしていただきたいからです。
 養生所では寝る前に高濃度炭酸ガス風呂とエレン還元風呂に入っていただきます。毛細血管を拡げて血流を良くし、体を温めるとともに副交感神経優位に持っていって、熟睡の準備をしてもらいます。それで上がった体温が次第に冷えていく過程で入眠・熟睡がスムーズに得られるからです。
 この体温の落差を確保するためには、夕食後に体温を上げる程良い運動もしておくことが役に立ちます。体温を作るのは細胞内ミトコンドリアなので、その活動に必要な微量栄養素はサプリメントを使ってでも確保されると良いでしょう。幸い、養生所で毎食提供される総合微量栄養素サプリメントには、ミトコンドリアが元気に働けるような栄養学的配慮もされています。

寝室は真っ暗に

 睡眠の一番の妨害要素は明るさといわれます。豆電球も消して、真っ暗にしていただくと眠りに入りやすいという人も結構いらっしゃいます。部屋を真っ暗にするのは怖いという方は微弱放射線ホルミシスのアイマスクをしていただくと良いと思います。眠っているうちに目の快調も得られると思えばうれしくなってしまいます。
 微弱放射線ホルミシスといえば、養生所のベッドのシーツの下にはマイナスイオンコスモシートが敷いてあります。これで熟睡が得られるという人が多いです。
 眠るときに忘れてはならないのが紙絆創膏による口塞ぎです。眠りにつく前にしておかないと、いつの間にかウトウトと入眠してしまい、朝まで起きない人がほとんどなので、眠る前の入眠儀式の一つに是非加えてください。

眠りの姿勢

 眠るときの正しい姿勢は仰向けといわれますが、人によってはいびきをかきやすい姿勢ともいわれます。いびきをかく人は命取りになるほど怖い睡眠時無呼吸症候群を必ずやっていますから、その癖がある人は、紙絆創膏による口塞ぎをした上で、睡眠時の重力による骨のゆがみが最小限になる抱き枕などの工夫をして横向き寝をするのも良いと思われます。横向き寝をするといびきがかなり減ることは経験的にわかっています。ただし、できるだけその日によって、右を下にしたり、左を下にしたりするようにした方が、四十肩、五十肩のリスクが少な
くなります。下にした方の血管が体の重さで圧迫されることは、あれこれの工夫で被害は少なくなりますが、基本的に避けられないからです。一番正しい睡眠姿勢の仰向けで寝るときは、いびきをかかない対策として、枕を思い切って低くしてください。
 あれこれの心労・精神的ストレスの重圧があると交感神経が高ぶって眠れなくなる人もいます。心の持ち方も稽古の一つと思い、相手もそうせざるを得なかった事情もあったのだろうと思い込むとかなんとか、うまくかわす工夫をしてみてはいかがでしょうか?

音楽療法、
お笑い療法

 養生所ではご希望の方には音楽療法もできるようになっており、心地良さに浸れる名曲CDも徐々に取りそろえております。
 また、交感神経と副交感神経は互いにシーソーのようになっており、交感神経を鎮めようと思ったら副交感神経を上手に刺激してやるのが上策です。それにはいやな事はしばし脇に置いて別の件で笑う事です。養生所には思わず笑えてしまうDVDも次第に充実してきました。どうぞご利用ください。
 睡眠の90分サイクル
 眠りは体温が下がるにつれて入眠からレム睡眠を通過し、深いノンレム睡眠へと落ちていきます。底までいってから、次第に眠りは浅い方に戻り、目玉が動いて夢を見ているレム睡眠がやってきます。だいたい90分が2回のサイクルで約3時間、この間に一番沢山出てくる成長ホルモンで一晩の新陳代謝がうまくいくかどうかが決まるといわれています。途中で途切れることなく眠りが続けば問題はないわけですが、年をとってきたり、心のわだかまりをさらっと流
せる稽古が足りない人は、このサイクルの切れ目で目が覚めてしまったりします。よく、羊が一頭、
二頭、三頭と数えているとそのうち眠ってしまうというのは、この心のシコリから気をそらせる効果もあるからでしょう。

食性遵守も 睡眠条件の一つ

 本来的には草食動物の系統というヒトの食性に反する食事を続けていると消化できないものが腸内で腐敗してタチの悪い腸内細菌を増やしたり、それに冷たいもの大好き、夜寝るとき唇に紙絆創膏を貼らない、歯茎のマッサージが足りなくて出血気味ということが加わると、体内に侵入する腸内細菌、口中細菌などのバイ菌を退治せんと出動する顆粒球タイプの白血球がばらまく活性酸素の傷害で血管内皮細胞が傷んだり、脳神経細胞をはじめ至る所の細胞で細胞内感染が起きたりしてミトコンドリアもあらかた元気を失うと、一晩で一兆個という新陳代
謝での修理修繕がうまくいかなくなり、睡眠時間が疲労回復の時間にならなくなってしまいます。唯でさえ、重力に逆らって二本の足で直立歩行を余儀なくされているヒトは、その造血組織の骨髄もとても疲れやすいのです。病気を治したいというときは、まず10時間は寝て、重力に逆らってくたびれている内臓の疲れをとってほしいのです。
 熱海お元氣食育養生所のモットーは「早寝遅起き」です。

太陽光線の恩恵

 よく眠れないとか、うまく眠りにつけないとか、眠りが浅いという方は、昼間、太陽光線のあたり方が少ないのではないかと振り返ってみてください。たとえ曇り、雨が続く日でも、養生所では太陽灯を全身裸になって浴びていただく設備もあります。細胞内のエネルギー産出器官ミトコンドリアは、光に反応して活動を活発化するといわれています。どこまで光が届くかは別として、昔から光治療器がおおむね好評なのは理にかなっているし、実際治る人が多かったからです。太陽光には宇宙リズムとも連動している生態リズムをリセットさせて調節す
る働きもあります。地球は太古は今よりも太陽からの距離が遠くを回っていたともいわれ、そのときは1日が25時間だったともいわれています。そのせいか、人の生体リズムも体内時計25時間で1日を刻んでいるそうです。だから、朝、太陽の光で24時間のリズムにリセットしているのです。太陽の光に十分あたると、睡眠ホルモンのメラトニンが十分出てきてよく眠れるし、新陳代謝も活発になるので病気もよく治るといわれています。
 養生所の夜は、静かな山の中で、川の流れの音だけが聞こえます。自然の流水の音はいつの間にか眠れてしまうから不思議です。朝は小鳥のさえずりでさわやかに目を覚ますことが期待できます。よく眠ることで免疫力を上げたいという方は、是非、1週間単位で養生所にお出かけください。きっとよく眠れる習慣を取り戻せると思います。